社員教育は何から始めたらよいかは、過去の記事で書きましたが

本部のご担当者さんからこんなお悩みをいただきます。
それは、ずばり
販売スタッフが、その商品の役割を理解していないからです。
例えば、家電をイメージしてみてください。
冷蔵庫の役割は何でしょう?
・・・冷蔵庫は、食品を冷やすのが役割です。
基本の役割を果たし、その先にうれしい機能があります。
機能ばかりが優れていても、「冷やす」という役割がなければ冷蔵庫ではありません。
実際に、化粧品は何のためにあるの?という質問をしても答えられるスタッフは少ないものです。販売する自分自身が何故必要かわからないものをお客様におすすめすることは難しいのではないでしょうか?
肌にうるおいを与えるため、とか肌に栄養を与えるため。
しわやしみが気になるから化粧品が必要。
そんな漠然とした答えが多いのが実情です。
この回答では残念ながら、お客様にご納得いただける美容のプロとしての回答になっていないのでお客様には化粧品の「必要性」を感じていただけず「必要性」を感じないものはご購入いただくことはありません。
商品知識を研修される際、機能面ばかりを強調してしまいがちですが
販売スタッフには、そのアイテムの基本機能をしっかり理解していただく必要があります。
その為には、やはり皮膚の基礎知識は欠かせないものとなります。
皮膚の基礎知識がないまま「うるおう」「栄養」というあいまいなイメージでは、本当にお客様に必要なアイテムをおすすめできない可能性があります。
知識が不十分だと、せっかく覚えた商品知識も説明をする意味がなくなってしまいます。

接客業に従事される方は、比較的イマジネーション豊かでイメージでお話してしまう傾向にありますので、
まずは、ポイントを分けて説明してからしっかり頭の中で紐づけられているか確認しましょう。
●そのアイテムは、なぜ存在しているのか(基本の役割)
●自社のアイテムは、他社に比べてどんな付加価値があるのか(機能や特徴)
これらを整理した上で、アイテムを使う必要のある人はどんな人?使用シーンで困りそうなこと、もっとこうだったらよいのになということなどを、販売スタッフと共有できればしっかりお客様へ必要なものをご提案できるスタッフに育つことと思います。
今日はせっかく覚えた商品知識も知識が不十分だと、結局売上に結びつく接客にならないというお話でした。