企業相談

あなたの指示が伝わらないのは、●●に変換されているからだった!

「●●について、自分で調べてみて」という指示は、わりとよくあります。

今回は「調べる」の難しさについて書いてみようと思います。

調べてもらった後、報告はいかがでしょう?満足の回答がもたらされましたでしょうか。
指示を出しっぱなしで確認を後回しにしてしまうなんてこともありますよね。指示だけしたけど・・・。
実際、指示する側の意図は伝わったのでしょうか?

コバ先生
コバ先生
その指示を出した後、普通では調べている様子を見守り続けることは少ないと思いますので、調べている様子を見守ることが多い私が代わってみなさんの「指示」の行方をお伝えします。

みなさんが「自分で調べてみて」と指示した意図は何でしょうか?

自分で調べてやってほしいこと

●自分自身で調べて理解してほしい
●自分で情報を得ることで、考える力をつけてほしい
●自分で調べて、解決できることはしてほしい

このようなところでしょうか。
色々自分で調べて、知識を蓄えて成長してほしいというみなさんのお気持ちはすごくわかります。
その気持ちが、「●●について、自分で調べてみて」という一言に凝縮されています。

しかし、残念ながら今は、スマートフォンで検索することが主流になっているので、ごく自然な形で「調べる」と言う言葉は、皆さんが指示を出したときに「検索」という言葉に変換されて伝わっています。

では、「●●について、自分で検索してみて」に変わるとどうでしょう?

検索の手順

1:検索ワードの入力

2:関連情報がヒット

3:検索ワードが、ヒットした情報の中に入っていれば、それが必要な情報だと判断

4:検索は終了

だいぶ、意図した指示から変わってしまったのではないでしょうか。
これだと報告を求めた時に意図した答えは望めなさそうです。
しかし、指示された方は間違いなく「調べる≠検索」したようです。

「●●について、自分で調べてみて」というと、よくこのように聞かれます。

販売スタッフ
販売スタッフ
なんて調べればいいですか?

この質問は「調べる≠検索」ために検索ワードが必要なためです。

ここで、検索ワードを伝えてみるとどうなるか。
検索でヒットした関連情報がたくさんでてきますので、みなさん一様に

販売スタッフ
販売スタッフ
わー、出てきますね。へー、こういうことなんだーー。

そして、出てきた情報を読んで終わりです。

コバ先生
コバ先生
でも、「検索」に対しての行動としては当たり前ですよね。

私たちは指示の方法を見直さなければいけません。
「●●について、自分で調べてみて」という一言に、想いを凝縮せず、意図をしっかり伝えて、その意図が達成できる方法をアドバイスするのがよいのではないでしょうか。

それから「調べる≠検索」に、今や必要不可欠なスマートフォンでもうひとつ
よく、研修のなかでこんなことを聞かれます。

販売スタッフ
販売スタッフ
コバ先生は、どこから情報をとっているんですか?

答えは、年齢を重ねた経験と実際に調べる、あとは「ほしい情報は勝手にやってくる」です。

年齢による経験はさておき、スマートフォンの情報は各自に最適化され興味がある情報しか集まらないようになっています。
私のスマートフォンと、みなさんのスマートフォンから知らされる情報は違うものです。見える世界が違っています。

今は情報はあふれていると言われていますが、私は逆に隔離されていると思っています。
普段の興味の中でしか、自分のスマートフォンは育ちません。

コバ先生
コバ先生
試しに、スマホに普段調べないワードを入れてみて!すぐ情報が追いかけてくるから。

便利に使えば、知りたい情報が追いかけてきてくれます。
そして、そこから「調べる」のは自分の仕事ですね。「調べる」は、スマホの中だけではできないかもしれません。
今回は、簡単に「自分で調べてみて」と言っても伝わらないことについてお知らせいたしました。

指示を出すみなさんも、受ける側もお互い意図を共有できますように!